2023年のブルゴーニュワイン事情
こんにちは、ノラッくんです。今回は、世界で愛されているブルゴーニュの2023年事情についてです。ブルゴーニュワイン委員会(BIVB)のレポートをもとに、2023年のブルゴーニュワインの魅力、販売成績、そして世界での受け入れられ方についてお伝えします。
ワイン不足の克服
2021年から2022年にかけてのブルゴーニュは、高い消費需要とワイン不足が特徴でした。しかし、2022年から2023年にかけては、非常に優れた2022年ヴィンテージのおかげで、ブルゴーニュワインのセラー在庫が部分的に補充され、在庫待ちの注文に対応することができました。エステートからの販売が順調に回復し、売り上げは前年に比べて24%増加し、特に地域内の取引(ブルゴーニュからブルゴーニュへ)が増加し、これらの取引は前年比で59%増加しました。
2021年の底収穫による在庫不足と、2022年のヴィンテージへの強い需要が、2022年末から取引量を急増させました。2022年の収穫直後の取引量は、直近20年で過去最高の95.3%にも達し、2022年から2023年にかけての取引は過去15年間で2番目に良い結果だったようです。
2023年ヴィンテージの収穫も高い収穫量が見込まれており、ブルゴーニュで最も大きな課題であるワイン不足は、この2回の豊作により改善される見通しです。また価格の方も、在庫が強化される影響で、いくつかのワイナリーでは、わずかに引き下がる可能性もありそうです。
輸出の成長と主要市場”フェイマス・ファイブ”
ブルゴーニュワインの主要市場は、”フェイマス・ファイブ”(アメリカ、イギリス、カナダ、日本、ベルギー)と呼ばれ、これらの国々は10年以上にわたり、輸入量の約3分の2を輸入しており、売上の約60%を占めています。しかしながら、パンデミック期間(2020-2021)に好調だったフェイマス・ファイブからの購入が2022年から2023年にかけて減少傾向にあります。
一方で、スウェーデン、オランダ、デンマーク、およびいくつかのアジア諸国(中国、韓国、香港、台湾、シンガポール)がその需要の一部を取り込み、この減少を補完しています。2023年の前半も”フェイマス・ファイブ”からの購入の減少は続きましたが、第2四半期には日本、イギリスにわずかな回復があったようです。
成功したAOC
2023年、いくつかのAOCグループが良い成績を収めています。
• リージョナルAOCマコン白:出荷量が10.8%増加し、高級市場への移行が売上に貢献しています。以下のMacon Uchizy, Macon Lgeなどが、人気です。




• シャブリとプティ・シャブリ:前年同期比で0.2%増加。もはやプティ・シャブリがシャブリより格下とは言えなくなっています。


• クレマン・ド・ブルゴーニュ:出荷量が6%増加し、2,550万ユーロの売上を達成。
今後に注目
現在、ブルゴーニュでは、2年連続した良ヴィンテージの成功のおかげで、ブルゴーニュの在庫問題は改善され、マーケティングの準備が整っています。国際的な経済問題と貿易環境など懸念材料もありますが、世界でブルゴーニュワインの人気は高く、ブルゴーニュワインの販売はますますのびそうです。これから出てくる新ヴィンテージも楽しみですね!
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