赤ワインに含まれるポリフェノールが子宮内膜症に苦しむ女性を助ける

ワイン記事
月経がある女性の約1割に発症すると言われている子宮内膜症。子宮の内膜を覆う「子宮内膜」に似た組織が、子宮の内膣以外の場所にできてしまう病気ですが、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「レスベラトロール」が、その治療に効果があると言われています。赤ワインに含まれるポリフェノールは、動脈硬化や脳梗塞を防ぐ抗酸化作用、ホルモン促進作用を向上させると言われていますが、新たな健康効果が期待されています。(以下、Wine Spectatorの記事を編集、翻訳しました)

最近の研究で、レスベラトロールが子宮内膜症に苦しむ女性を救う事ができるとわかりました

子宮内膜症とは、通常では子宮内側を覆っている組織が、卵巣、卵管、腸などで成長する病気です。 これは、慢性的な痛み、不規則な出血、不妊症を引き起こす可能性のある進行性疾患です。 また、これは最も一般的な婦人科疾患の1つであり、15〜44歳のアメリカ人女性の10%以上が抱えている疾患と考えられています。

子宮内膜症の確かな治療法はありませんが、医師は治療のための最良の選択肢の1つは抗炎症薬であると信じています。 そして、最も興味深い炎症を抑える化合物の1つが、赤ワインに含まれる成分として知られているレスベラトロールです。

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過去のリサーチでも、レスベラトロールは子宮内膜症の治療に潜在的効果があると考えられていましたが、現在、研究は更に進んでおり、ブドウの皮と赤ワインに含まれる抗酸化物質(レスベラトロール)を子宮内膜細胞の研究室では分析しています。

Web版Nature誌で公開されたこの研究は、テヘランのイラン大学医療科学チームによって実施されました。 研究者は、ステージ3または4の子宮内膜症を患っている40人の患者と無症状の15人の患者から子宮内膜細胞を収集し、細胞を分離した後、さまざまな量のレスベラトロールでその細胞を調べました。

最近の研究では、3つの遺伝子とそれらが生成するタンパク質が、子宮外で増大する子宮内膜細胞の原因であることが示されています。 テヘランのチームは、レスベラトロールがそれら3つをすべて抑制し、炎症を緩和し、状態を鎮めていることを発見しました。「調査結果によると、レスベラトロールは子宮内膜細胞における、これらの遺伝子の発現を減少させることにより、子宮内膜症の症状を改善させる可能性があります」と彼らは述べています。

また、彼らは、細胞収集された患者の数は少なく、子宮内膜症の最も重篤な段階に苦しんでいる女性からの細胞のみが使用されたため更なる研究が必要であると警告しています。

レスベラトロールを定期的に摂取するための最良の手段がサプリメントなのか、それとも毎日の赤ワインなのかはまだわかりません。しかし、この研究は、この痛みを伴う症状に苦しんでいる女性に希望の光を与えてくれます。

(以上、2021年3月30日に書かれたWine Spectatorの記事を抜粋、翻訳、編集しました)

ちなみに、赤ワインの含まれるポリフェノールは、フランス西南部のタナ種で造られたワインに特に多く含まれると、英ロンドン大学の研究チームに発表されています。以下にタナ種で造られるオススメのワインを紹介しますので参考にどうぞ。

フランス南西部で最高の生産者アラン・ブリュモン

フランス南西地区マディランで、最も有名な生産者といえばアラン・ブリュモンです。彼の作るワインで、これまで軽視されていたマディランが大きく注目されるようになりました。そして、彼の作る代表ワイン「シャトー・モンテュス」は、一度は飲んでおいて損のないワインです。

シャトーモンテュスと並んで、アラン・ブリュモンの代表ワイン「シャトー・ブースカッセ」。こちらもタナ種が使われており、非常に濃厚でリッチな味わいです。2009年ヴィンテージがWineSpectatorの世界のTOP100ワインに選ばれるほど、評価の高いワインです。

最後までお読み頂きありがとうございました

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