新旧のブルネッロ・ディ・モンタルチーノ

イタリアの誇る高級ワイン、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。今回は、その魅力的なイタリアワインの世界に足を踏み入れ、二つの注目すべきワイナリー、ビオンディ・サンティとジョドを、その歴史と変革に焦点を当てながら比較してみます。

伝統とモダン

ビオンディ・サンティの歴史は古く、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの生みの親と知られ、ビオンディ・サンティが所有する畑「イル・グレッポ」はモンタルチーノで最も古い畑の一つです。しかし、2017年にフランスのEPIグループがこのエステートを買収したことで、イタリアのワイン界に衝撃が走りました。この古い歴史を持ち、評判も高いエステートを、新しい所有者であるフランス人はどう扱うのか？トスカーナの宝石はどうなってしまうのか？新しい所有者による伝統あるブルネッロ・ディ・モンタルチーノの挑戦です。一方で、イタリア三大名醸造家カルロ・フェリーニが、これまでの豊富な経験とワイン造りへの情熱を注いで新しいブルネッロ・ディ・モンタルチーノを造っています。その名はジョド。こちらは、カルロを学校へ行かせるために一生懸命に働いていた両親に敬意を表して、両親のイニシャルからジョド（Goido ）と名付けられました。ジョドのワイナリーは新しく、美しく、サステイナビリティを考慮した設計です。今まで、多くのワインをコンサルタントしてきたワイン造りのスペシャリストが造る新しいブルネッロ・ディ・モンタルチーノです。

ビオンディサンティの魅力

ブルネッロの誕生：ビオンディサンティはブルネッロの生みの親として知られ、彼らの歴史と伝統はこのワインに詰まっています。その象徴的なワイン「ブルネッロディモンタルチーノアンナータ」は、常に最高の実力を持ち、入手困難とも言われています。
伝統的な製法：このワインは強靭な酸とミネラル感を備え50年から100年熟成できると言われています。伝統的な製法で造られ、スロヴェニアンオークの樽で熟成されます。
フランコ氏の功績：前当主のフランコ氏は、ブルネッロの品種改良や技術改善に努力し、モンタルチーノの栽培面積を急拡大させてDOCGの認定を受けるなど、ブルネッロの歴史に大きな足跡を残しました。

ポデーレ・ジョドの魅力

栽培に適した土地：ポデーレ・ジョドは、カルロ・フェッリーニが心血を注いで生み出したスーパー・ブルネッロです。モンタルチーノの南に位置する標高300mの日照に恵まれた畑で、粘土と石灰が混在し、サンジョヴェーゼ栽培に適した土地です。
ワイン造りの哲学：自然環境に配慮したオーガニック農法で栽培され、醸造においても人為的な作業を最小限に抑えています。
カルロ・フェッリーニの功績：カルロ・フェッリーニはキァンティ・クラッシコ地区のワインメーキングのスペシャリストとして多くの賞を受賞し、ブルネッロの品質向上に貢献しました。
ポデーレ・ジョドの味わい：ポデーレ・ジョドのブルネッロはエレガントで品質の高い果実のみを使用し、テロワールのポテンシャルを最大限に引き出します。

結論

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの魅力は、その歴史と伝統から現代の新たな試みまで多様です。どちらのワインも独自の魅力を持ち、ワインラヴァーにとっては楽しみな選択肢となると思います。ビオンディサンティの伝説、そしてカルロ・フェッリーニの情熱を通じて、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの素晴らしさを探求してみて下さい。