ワインの魔法がドラマに! Huluオリジナル「神の雫 Drops of God」

ワイン記事

今回は、世界中で愛され、ワインブームの火付け役となった亜樹直による伝説的コミックが山下智久主演で実写化されたHuluオリジナル「神の雫 Drops of God」を紹介します。ワインに携わる身として私は、このドラマをチェックするためだけにHuluに入会しましたが、このドラマは、ワインの持つ魔法と人生が交錯する壮大なストーリーでお金がかかってそうです。

メインビジュアル&予告映像

まず、メインビジュアルにはワインが注がれたグラスと、舞台である東京とフランスをイメージした風景が描かれています。このビジュアルは物語の鍵でもあり、物語の舞台が日本とフランスで織りなされていることを示しています。

予告映像では、主人公一青が「ワインは私の生きる道だ」と語る情熱的な瞬間が印象的です。この国際連続ドラマならではのスリリングな展開が期待され、美しい映像と共に、視聴者の期待を高めています。

あらすじ

物語は、世界的なワインの権威、アレクサンドル・レジェの死から始まります。彼の娘であるカミーユと(原作では男性キャラクターの神咲雫が、女性になっています!)ワイン評論家の遠峰一青は、遺言の内容を聞くために弁護士に呼び出されます。驚くべきことに、アレクサンドル・レジェの遺言は、ワインに関する3つのテストの勝者に、世界最大のワインコレクションを含む莫大な遺産を譲るというものでした。ワインに生きる男と、ワインによって運命を狂わされた女の若き2人が、国境を越えた壮大な対決に挑むという物語です。

原作と実写化の魅力

この実写化において大きな挑戦の一つは、原作漫画「神の雫」の男性キャラクターである神咲雫が、フランス人女性カミーユに置き換えられることでした。また原作では、テストは12本の使徒と呼ばれるワインを探すことでしたが、ドラマではテストは3つだけのようです。そして山下智久演じるワイン評論家・遠峰一青が主人公の一人として登場しています。この大胆なアレンジにより、物語は新たな形に生まれ変わり、国際的な要素が盛り込まれています。美しい映像のクオリティに加え、これはワインを通して描かれる家族の物語でもあり、ワインラヴァーもワインを知らない方も、原作を読んだことがある方もない方も楽しめる作品だと思います。

ドラマに登場するワイン

7話まで観た感想ですが、原作に比べてドラマの中で登場するワインは決して多いとはいえません。ワイン好きで、「ワインの物語を楽しみたい!」という方には少し物足りないかもしれません。しかし、それでもいくつかの素敵なワインは登場しますし、ソムリエ視点からでも興味がそそられるワインのエピソードがいくつかありました。あまり紹介するとネタバレにも繋がりますので、ここではドラマに登場したワインで、私も好きなワインを1本だけ紹介します。

UNICO ウニコ

ウニコ(UNICO)は、スペインを代表するトップワイナリー、ベガ・シシリアが誇る高級ワインです。このワインは唯一無二の製法と厳選された素材によって生み出され、その品質と独自性によって知られています。ウニコはテンプラニーリョとカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドからなり、自社畑で育てられた10年以上の樹齢を持つブドウを使用します。このワインは、異色の製法で造られ、次の特徴を持っています:

  • ワインは低収量のブドウから生産され、平均収量は通常のシャトーの半分以下です。
  • 発酵後、ウニコは大樽で1年、新しい小樽で2年、そして古樽で4年間熟成されます。この段階で既に7年以上の熟成を経ていますが、ヴィンテージによってはもっと長い熟成を行うこともあります。
  • 熟成期間中に10回もの清澄が行われ、ワインは研ぎ澄まされ、瓶詰め時のフィルターが最小限に抑えられます。
  • ワインはボトルに移された後、さらに3~4年間の瓶熟成を経て、完成します。したがって、ウニコが日の目を見るには10年以上の歳月がかかります。

ベガ・シシリアは、スペインワイン業界で長い歴史と名声を持つワイナリーで、リベラ・デル・ドゥエロの高級ワイン産地に位置しています。ウニコはこのワイナリーの最高峰のワインであり、その製法と品質によってスペインワインの頂点に君臨しています。力強さとエレガンスを兼ね備えたウニコは、高品質ワインの象徴として世界中で高く評価されています。

まとめ

「神の雫 Drops of God」は、2023年9月15日からHuluで独占配信されます。人の愛とワインの魔法が交差するこの国際連続ドラマは、原作ファンにも新たな驚きを提供し、ワインの魅力を楽しむことができることでしょう。是非、このドラマでワインの魔法に酔いしれてみてください。



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